家族になった来栖くんと。
『わかった、お父さんたちに聞いてみるわ!桃弥も戸締まりは気をつけなさいよ!』
「ちょっ、だから姉さん!なにがあったんだよ!」
胸が気持ち悪いくらいざわつく。
ここまで姉が感情的に動いていることは珍しいのと、こんな遅い時間の電話。
俺もつい感情的に返すと、姉は一息置いてから神妙な声で言った。
『…帰ってこないの』
「帰ってこないって…誰が?」
『つぐみちゃん…!お祭りの帰りから連絡もぜんぜん繋がらなくて!緋彩くんも駆け回ってくれてはいるんだけど…!』
「…彼氏とデートとかじゃ、ないの」
『だとしても不可解すぎるのよ。電車に乗る前に電話があってから、もう1時間半は経ってるのよ…?そこから連絡が一切繋がらな───』
ピッ。
電話を一方的に切ったのは俺。
自分の意思関係なく身体が勝手に動くとは、このことを言うんだ。
そんなものを自分の人生で経験させてくれるのは、いつだって白山さんだった。
俺はすぐに部屋着のまま家を飛び出す。