家族になった来栖くんと。




姉さんも言っていたとおり、そこから連絡が途絶えて繋がらないと。


白山家の最寄り駅から隣町までは、電車で6駅。

急行であれば20分ほどで着くし、1時間以上もかかることがまずあり得ない。



「とりあえず、ほら乗って」


「いえ、俺は向こうを探してきます!」



ふたりいるなら、なるべく分散したほうがいい。

ふたりしか居ないなら、片方は車では行けない場所を探したほうがいい。


義兄の誘導を断ってまで、俺は走った。



「……そりゃ出ないよな」



ブロックだけはできなかった連絡先。

中学生の頃交換したメッセージアプリは、数年が経った今になって再び使うことになるとは思わなかった。


としても通話が繋がることはなく。



「くそ…ッ」



後悔なんか、数え切れないくらいした。

中学3年での後悔だけじゃなく、再会してからの後悔だ。


どうしてあんなひどいことを言ったんだ。
どうしてあんなひどいことをしたんだ。

なんでいつもあんな言い方しかできないんだよ俺は───、


白山さんは俺に後悔を植えつける天才だ。



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