家族になった来栖くんと。
須和side




「あいつ…友達いなさそ」



校門前、約束どおり誰かを待ち伏せている他校の男がひとり。

屋上から眺めていた俺は、どこか吹っ切れにも似た気持ちで見下ろしていた。



「…よし。俺よりはモテててない」



ちらほらと女子生徒から声をかけられているけれど、そのクールな無愛想さが継続を自ら切っていた。

こんなことで競ってどーすんのって感じだけど、これくらい勝っておきたいせめて、ってやつ。


少しすると俺の大好きな女の子が来て、そいつと彼女はふたり並んで歩いてゆく。



「いやいやいや!意味わかんないんだけど!!」


「……あれ。お友達じゃん」



………気配消しすぎでしょ。

そっかそっか、俺ってそれくらいつぐみちゃんのことしか見えてなかったってことか。


振り返ったところに、つぐみちゃんが唯一仲良くしているクラスメイトがいた。



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