家族になった来栖くんと。
警察は秘密厳守だと思っていたが、それはたまたまの偶然。
夏休みが始まってなぜか親がいつも以上に忙しくしていて、気になった彼女は父親の部屋にあったファイルを覗いてしまったと。
そこに見知った女子高生の情報が書かれていて、原 寧々も真実を知るひとりとなったらしい。
「やさしいんだね……原って」
「私が?どこがよ?」
「だって厄介な風邪って嘘ついてまで、知らないふりしたってことでしょ?」
そう言ってたよね、たしか朝。
夏休み中に連絡できなかった理由として、適当だろうなと俺は聞いていたけど。
まさか本当にテキトーだったとは。
「私は…いつも通り接するしかできないことが悔しかった」
「それでいーじゃん。あの子はそれで、何より救われてるんだ」
「……なら…いいけど」
結局俺ってほら、成熟してる。
気づけば誰かの悩み相談に乗っている側に立ってしまうんだ。