家族になった来栖くんと。
あの子は弱いけど、責任感はエグい。
そこは親友として誠実に決めてくれよ。
俺はたぶん、試したんだ。
この原 寧々という女子生徒の………強さを。
「ナメんな」
スパンッと、期待どおり切られた。
「だれがそんなことするか。てか、そんなあんただったらマジで嫌いだわ!むしろそのときは……ざまぁwwwって笑ってやるね」
そんな俺だったら嫌い。
そう言われて、喜んでいる俺がいた。
「…須和。あんたは今のままで十分かっこいいよ」
なんで、なんで。
あんなに今、ひどいことを言った俺なのに。
どうしてそんな顔を向けてくれるんだよ。
「っ…、寧々……!!」
屋上を出ていこうとした背中が、ピタリと止まった。
「…って、呼んでいい?」
こんなこと一々聞くとか、そのほうが恥ずかしい。
高校生にもなれば自然と呼び名なんか変わってるのが普通だってのに。
「好きにすればー?」
ああ、彼女はガチで俺に恋して失恋したんだ。
イタズラな顔をしてニヒッと笑った寧々が、今にも泣き出しそうな笑顔だったこと。
あの子には言えない秘密が、できてしまった。
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