家族になった来栖くんと。
「わざわざ調べたの…?」
「…かもね」
誰のために?とは、聞かないでおいた。
私の彼氏に頼まれた、元カレは。
約束どおり校門前に立っていて、私のお迎えに来てくれた。
北斗くんがなにを思って来栖くんに頼んだのか。
私の予想で言っていいならば。
私が「来栖くんなら大丈夫」を、作ってしまったからなのだろう。
「来栖くん…?こっち、おうちじゃないよ…?」
「…うん。ちょっとスーパー寄っていい?」
「スーパー…?」
降車した駅は、私の家の最寄り駅の1つ手前。
そこは来栖くんの家の最寄り駅だった。
私のほうからも徒歩圏内ではあるが、どちらかといえばこちらのほうが近い距離で。
「玉ねぎと…そーいやコンソメ。なかったな」
「来栖くんお料理するの…?」
「…まあね」
このスーパーは来栖くんの家からいちばん近いスーパーで、私も一時期通っていた。
彼のためにできない料理を頑張っていた一時期があったものだと、今は振り返る。