家族になった来栖くんと。




「平和を好んで…、空や花に笑いかける不思議ちゃんなんだって」


「…ふっ。それ、まさに白山さん」


「む。来栖くんまでそう言う…」


「ちがうって。正直俺はそういうラベル貼りには興味ないから。だって白山さんのそれは…白山さんにしかない優しさでしょ」



来栖くん。

今日は空がとっても綺麗だよ。



「来栖くん。もし…私が次の模試でb判定になったら……」



おなじ大学に行ける。
また一緒に勉強ができる。

ずっと一緒にいるという約束に、また色がつく。


でもね、それより前に、その前に……。



「っ、い、いちばんにっ、知らせるね!」



私って本当に変わってないなあ……って、思う。



「…待ってる。そのときは俺も伝えたいこと……あるから」



1度は、諦めるしかなかった恋。
1度は、無くさなきゃダメだった想い。
1度は、手放せると思った覚悟。


季節が巡って、受け止められる器が揃った今、それでも消えきらなかった気持ちの行く先は。


あなたにまた向けても、許されるだろうか。



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