家族になった来栖くんと。
「……ッ、」
「なっ、なに…!?」
「学校に行く」
「がっこう…?」
警察じゃない。
こいつの場合はまず、学校だ。
そのあと精神科医にでも連れていくことが得策だろう。
白山さん。
これだけは俺がどうにかしなくちゃいけないことなんだ。
ごめん、白山さん。
ここまで尾ひれを引いたのは、俺がこの女から逃げ続けていた結果でもあるから。
「親なんか来ませんよー?どーせウチは潰れそうな八百屋を経営するに精いっぱいなんでぇーっ」
やはり学校にもすでにいろんな情報は飛び交っていたようで、教師側が安口を探していたみたいだった。
俺が連れ戻るとすぐに生徒指導室に連れられて、適当な椅子にそいつはどっかり座る。
中学時代の大人しい安口 渚はもう、どこにも居ない。
「来栖。ほんとうに安口が北高の生徒を歩道橋から突き落としたっていう、確実な証拠はあるのか」
「あります。目撃者もいるみたいですけど、こいつが自分で白状した録音があります」
「……はあ」
やってくれたなと頭を抱えて、俺ではなく安口を怪訝そうに見つめた隣クラスの担任教師。