家族になった来栖くんと。




「安口、おまえはこのままだと退学だぞ」


「はっ。別にいーし。こんな学校、辞められて清々する!」


「…それと、北高の生徒の様態によっては警察もたぶん来るからな」


「……いーですよ?」



その会話を聞いて、俺はつい立ち上がってしまった。

安口の証言者として俺は必要だと言われたが、こんなことしている間にも白山さんがどうなっているか。


したくない想像ばかりが脳内を埋め尽くしていく。



「渚…!!」



そのとき。

俺たちがいる教室に声を上げながら入ってきた、ひとりの中年男。


担任が立ち上がって反応するよりも先に、誰よりも早く表情を変えたのは安口だった。



「なっ、なんで来てんの!?」


「おまえは何をやっとるんだバカ野郎が…!!本当に突き落としたのか…?おまえは……なんてことを!!」


「痛ッ!!」


「落ち着いてくださいお父さん…!」



今どきこんな躾の仕方があるのかと、さすがに俺も目を見張ってしまった。

娘の髪をぐいっと掴んで、パシンッと容赦なく平手打ち。



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