家族になった来栖くんと。
「────…なんッ、だよ……っ、もう…っ」
「えっ…、あの、来栖くん…?」
「っ…、落ちたって…っ、俺っ、おれっ、もう、会えない……ッて!!」
「……来栖くん」
泣き崩れる俺に、姉さんはたぶん驚いてる。
義兄とは今では男同士話すことも増えていたけど、できればあまり見ないでほしい。
そして白山さんは、しゃがみかけて俺の震える背中を撫でてくれた。
「…ごめんね、来栖くん。私…元気だよ」
「っ…、ッ」
「お菓子…あとで一緒に食べよう?」
涙、止まんない。
返事さえできない。
どんなに手で覆っても、どんなに袖で拭っても、こんなの意味ねーよ。
「すみません。ちょっとここの部屋、使ってもいいですか?」
「え?…ああ、どうぞ…?」
「ありがとうございます」
気を利かせてくれたのは義兄。
ここだと目立つからと通りかかる看護師に許可を取って、俺と白山さんを空き部屋になった303号室へと誘導してくれた。