家族になった来栖くんと。




「もう帰ってるって、俺にはメッセージ送られてる。…涼も同じように嘘ついたってことか」


「ち、ちがう!涼さんは悪くないよ…!」


「なら、どーいうことだ?…桃弥くん、君を疑いたくはないけど。つぐに何かさせてないよな?」



お兄ちゃんは正義感の塊。

小さな嘘でも許さない、まるで弁護士の鑑だ。

理解できるまで徹底的に相手を問い詰めて、納得した勝利を得ようとする。



「来栖くんもなにも悪くないの…!信じてお兄ちゃん!私が……ちょっと、反抗期…?」


「つまり母さんと父さんの帰りが遅いからって、涼まで良いように使って調子に乗ってるわけだな」


「……は、い」



それがいちばん誤魔化せる。


涼さんと約束したの。
お兄ちゃんには絶対に言わないって。

なぜかと言うと、このお兄ちゃんだ。


面倒なことこの上ないもん……。


でも涼さんはきっと、自分の家族のことでお兄ちゃんやお母さんに迷惑をかけたくないんだと思う。



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