家族になった来栖くんと。




「ちょっと待ってください」


「…どうした?」



兄に連行されそうになる私を引き留めたのは来栖くんだった。



「白山さんは……俺の家に来てました」


「…は?」


「嘘ついたことは謝ります。姉さんがうちのことをどう説明してるかは分かりませんが……白山さんは姉さんの代わりに俺に夕飯、作りに来てくれてて」


「待て。話がまったく読めん」


「うちの両親、いま出張で福岡に居るんですよ」



父が出張になって、母は寂しくなって一緒に着いていってしまった。

最初はひとりでやれると思っていたけど姉に言った途端、かなり心配されてしまって。


確かにご飯とか毎日買ったものになるし困るなって思ってたら、姉の代わりに部活感覚で白山さんが来てくれた。


────とまあ、素直に簡潔に説明を終えた来栖くん。



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