家族になった来栖くんと。




「ねえねえ桃弥くんって、やっぱり白山さんのこと好きなの?」


「あっ、俺もそれマジ聞きたかった!みんなウワサしてるぜ?」


「きゃははっ!どうなの桃弥くん!」



静かすぎる放課後は、教室に行こうとする私を阻んできた。

そこまで行かなくとも十分聞こえる。


階段を登りきったところで、ふいに私は自然と突っ立った。



「…ウワサって、どんな」



来栖くんの声もちゃんと耳に入ってくる。

今日の私は放課後に先生から呼び出されてしまったのと、天気もあまり良くないからと、一緒に帰らないを選んだのだ。



「おまえらが付き合ってるってウワサだよ!んなの、ありえるわけねーのにさ」


「ちょっと~、それって白山さんにチョー失礼じゃん!わかんないよ?桃弥くんは意外とあーいう子が好きだったりするかもなのにね~?」


「ないない!さすがに白山さんはさ…なんつーか、桃弥とはまず生きる世界が違うだろ!」



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