家族になった来栖くんと。




でも教室に居るってことは。

もしかすると私を待ってくれていたのかもしれない。

ちょうどなタイミングでクラスメイトたちに捕まってしまっただけなんだ、きっと。



「べつに付き合ってないから。変な噂、これ以上流すのやめて欲しいんだけど」



そんな期待は────こうも簡単に呆気なくも、砕け散る。



「そもそもタイプじゃない。そーやって知らないとこで噂されんの……ほんと迷惑だから」



そこまで言わなくてもいいじゃないか。

と、私を代弁したように女子が笑いながら答えた。



「てか、それって誰から聞いたの?その噂の発端ってだれ?」


「俺はキオから聞いたけど」


「あ~…、あたしは───」



もういいや、宿題なんて。
数学の教科書なんてどーでもいいよ。

踵(きびす)を返して、力なく階段を降りた。



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