家族になった来栖くんと。




「つぐみちゃん。もう食べちゃっていいんじゃない?」



しびれを切らした涼さんが静かに口を開いた。

家族たちはすでに食べ終わって、私だけがもう1人の帰りをこうして手を付けず待っていたのだ。



「ちゃんと連絡しなさいって言ってるのに…。桃弥ってば、どこほっつき歩いてるんだか」


「事故とか…そういう可能性は……」


「大丈夫よ。そこは昔から言い聞かせているから、あの子に限ってそれは」



来栖くんが20時半を過ぎても帰ってこない。

21時を過ぎたらもう1度連絡してみると言って、涼さんは困った顔。


外はもう真っ暗。


冬の風がびゅんびゅん吹いているし、どこかで来栖くん雪だるまにでもなっているんじゃ……。



《□◇県、○△町で行方不明中の少女、遺体となって本日発見》



という臨時ニュースが、テレビに映し出される。

行方不明…?遺体……?



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