家族になった来栖くんと。




「私っ、探して戦ってきます…!」


「えっ、ちょっとつぐみちゃん……!?」


「なんだ?どうした?」


「緋彩くんどうしよう!つぐみちゃんが東北地方の不審者と戦うって…っ」


「………は??」



戦う、は確かにどうかしていた。
心配で日本語がおかしくなっちゃったの。


戦ってどうするの、どうやって戦うの。


不審者に遭遇した場合、生存率がいちばん上がる方法は戦うことではなく。

逃げることであると、何かで見たばっかりだというのに。



「はっ、はっ!くる…っ………す、くん……」



玄関を出て全力疾走。

とりあえず駅に向かうと、最近やっと見慣れてきたブレザー姿を発見。


が、たどり着く前にブレーキがかかる。



「え~、いいじゃん!おうち教えてよ~」


「いいからさっさと返してください」


「じゃあ返したら教えてくれるー?」


「最寄り教えたら返すって約束でしょ。あれ新作なんですよ。…まじ貸さなきゃ良かった」


「あははっ。かっわい~」



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