氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
「でもアンネマリーが王太子妃殿下になったら、気安く話もできなくなると思うとさみしいわ」
「そんなこと言わないで。リーゼはわたくしの大切な従妹だもの。公の場ではそうはいかないだろうけど、これからも変わらずいてちょうだい」
アンネマリーは新年を祝う夜会の直後から、この星読みの間に滞在している。領地に帰ることも許されず、すぐさま王太子妃教育が開始された。
ずっとテレーズのそばで過ごしていたアンネマリーは、隣国の王族と接する機会も多かった。立ち居振る舞いなどは子供の頃から厳しく教えられてきたので、その面は十分クリアしている。そのため主に、この国の王族の作法や王太子妃となるための心構えなどを王妃の元で学んでいた。
国の内情、神殿とのかかわりなどもありとあらゆることが教え込まれ、アンネマリーは公務も加えて厳しいスケジュールをこなす毎日だ。
その時、扉が叩かれ女官のルイーズがやってきた。
「アンネマリー様、そろそろ次の公務の時間でございます」
「まあ、もうそんな時間? せっかくリーゼが会いに来てくれたのに……」
「仕方ないわ、アンネマリーは今大事な時期だもの。忙しい中ありがとう。話ができてうれしかったわ」
リーゼロッテと別れのハグをする。アンネマリーはハインリヒの誕生日に王太子妃となることが決まっている。それはもう数週間後に控えており、王太子妃教育だけでなく婚儀に向けてやらねばならないことが山積みだった。
婚約から婚姻まであり得ないほどの短さに驚いた。だがハインリヒの婚姻の準備は、相手不在のまま、数年前から着々と進んでいたとのことだった。
リーゼロッテと別れ、再び公務へと足を向ける。
「そんなこと言わないで。リーゼはわたくしの大切な従妹だもの。公の場ではそうはいかないだろうけど、これからも変わらずいてちょうだい」
アンネマリーは新年を祝う夜会の直後から、この星読みの間に滞在している。領地に帰ることも許されず、すぐさま王太子妃教育が開始された。
ずっとテレーズのそばで過ごしていたアンネマリーは、隣国の王族と接する機会も多かった。立ち居振る舞いなどは子供の頃から厳しく教えられてきたので、その面は十分クリアしている。そのため主に、この国の王族の作法や王太子妃となるための心構えなどを王妃の元で学んでいた。
国の内情、神殿とのかかわりなどもありとあらゆることが教え込まれ、アンネマリーは公務も加えて厳しいスケジュールをこなす毎日だ。
その時、扉が叩かれ女官のルイーズがやってきた。
「アンネマリー様、そろそろ次の公務の時間でございます」
「まあ、もうそんな時間? せっかくリーゼが会いに来てくれたのに……」
「仕方ないわ、アンネマリーは今大事な時期だもの。忙しい中ありがとう。話ができてうれしかったわ」
リーゼロッテと別れのハグをする。アンネマリーはハインリヒの誕生日に王太子妃となることが決まっている。それはもう数週間後に控えており、王太子妃教育だけでなく婚儀に向けてやらねばならないことが山積みだった。
婚約から婚姻まであり得ないほどの短さに驚いた。だがハインリヒの婚姻の準備は、相手不在のまま、数年前から着々と進んでいたとのことだった。
リーゼロッテと別れ、再び公務へと足を向ける。