氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
大きな手が背中を上下して、アンネマリーは自分の格好を思い出した。
今ガウンの下に身に着けているのは、先ほどイジドーラに渡されたペラペラのベビードールだ。そんなものを着て会いに来たと知れたら、ふしだらな女と思われてしまうかもしれない。
アンネマリーが瞳に涙を浮かべると、ハインリヒの顔が苦しそうに歪められた。
「君を怖がらせたいわけではないんだ……今なら、まだ……やめてあげられる……もし、本当にいやだったら正直に言って欲しい」
ぎゅっと眉根を寄せて切なそうに問うてくる。答えを返せないまま、アンネマリーの唇は小さくただ震えていた。
つらそうに再び顔を歪めた後、ハインリヒは力を抜いてやさしくアンネマリーの額に口づけた。
「いいよ……無理はさせたくない。怖がらせてすまなかった」
そう言って穏やかに抱きしめてくる。それでもいまだ苦しげなハインリヒを前に、アンネマリーの心は切なく締め付けられた。
(ハインリヒ様のこんなつらそうな顔は見たくない)
そんなことのために自分はここにいるのではない。その思いがあふれて、アンネマリーは自らハインリヒに口づけた。今度は狙い通りに唇が届き、そのまま首すじに手を回してハインリヒをきゅっと抱きしめた。
「怖くないと言ったら嘘になります……ですが、ハインリヒ様とだったら、わたくし、嫌ではありませんから……」
耳元で囁くように言う。恥ずかしくて、最後の方はハインリヒに聞こえたかどうかあやしくなってしまった。
「アンネマリー……!」
熱く名を呼ばれ、口づけられる。
されるがまま何も出来ず、ハインリヒから与えられる熱に、アンネマリーはただひたすらおぼれていった。
今ガウンの下に身に着けているのは、先ほどイジドーラに渡されたペラペラのベビードールだ。そんなものを着て会いに来たと知れたら、ふしだらな女と思われてしまうかもしれない。
アンネマリーが瞳に涙を浮かべると、ハインリヒの顔が苦しそうに歪められた。
「君を怖がらせたいわけではないんだ……今なら、まだ……やめてあげられる……もし、本当にいやだったら正直に言って欲しい」
ぎゅっと眉根を寄せて切なそうに問うてくる。答えを返せないまま、アンネマリーの唇は小さくただ震えていた。
つらそうに再び顔を歪めた後、ハインリヒは力を抜いてやさしくアンネマリーの額に口づけた。
「いいよ……無理はさせたくない。怖がらせてすまなかった」
そう言って穏やかに抱きしめてくる。それでもいまだ苦しげなハインリヒを前に、アンネマリーの心は切なく締め付けられた。
(ハインリヒ様のこんなつらそうな顔は見たくない)
そんなことのために自分はここにいるのではない。その思いがあふれて、アンネマリーは自らハインリヒに口づけた。今度は狙い通りに唇が届き、そのまま首すじに手を回してハインリヒをきゅっと抱きしめた。
「怖くないと言ったら嘘になります……ですが、ハインリヒ様とだったら、わたくし、嫌ではありませんから……」
耳元で囁くように言う。恥ずかしくて、最後の方はハインリヒに聞こえたかどうかあやしくなってしまった。
「アンネマリー……!」
熱く名を呼ばれ、口づけられる。
されるがまま何も出来ず、ハインリヒから与えられる熱に、アンネマリーはただひたすらおぼれていった。