氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
 しかしその時間は長くは続かなかった。母様はゲームと同じく、ハインリヒが三歳を迎える前に急逝してしまったからだ。

 隣国の言葉に関しては、母様が輿入れしたときにアランシーヌから連れてきた侍女が引きついで徹底的に仕込んでくれた。
 母様が亡くなったその時点で、彼女は祖国に帰ることもできたはずだが、母様の意をくんでそのままブラオエルシュタインに残ってくれた。

 彼女は厳しかったが、おかげでわたしの語学力ははめきめきと上達していった。
 母国語といってはばからないほど流暢に会話できるようになるまで、さほど時間はかからなかった。ここは素直に感謝しよう。ヒロインチート、万歳であると。


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