氷の王子と消えた託宣 -龍の託宣2-
 それから先はゲームと同じこと、違うこと、いろいろあった。

 ジークヴァルトとリーゼロッテはやはり婚約関係となっていた。しかし、それは龍の託宣によるものだと聞き、それではゲームのようにヒロインとのルートが発生するはずもない。

 しかもリーゼロッテは伯爵家に養子に出されたらしい。なぜそうなったのか、母親のマルグリットがどうなったのか、放った子飼いの諜報員にも調べることはできなかった。

 イジドーラ公爵令嬢は、父様の後添えとして迎え入れられ王妃となった。
 ゲームではイジドーラ自身が王妃の地位を狙って画策していたが、実際は母がイジドーラを王の後添えとして迎えるようにと遺言を残し、父がそれに従った結果だ。

 実際のイジドーラ義母様は、頼もしいの一言だった。貴族社会の荒波を乗り越えてきた彼女は、わたしの良き師匠となった。

 妹のピッパの誕生も大きかった。イジドーラ義母様が父と子を成す設定などゲームにはなかったので、順調にゲームから話が逸れていっている証だった。
 父の色彩にそっくりな妹は快活な性格で、わたしは彼女の存在におおいに救われた。


 そして、とうとうアランシーヌの王子との縁談話がや隣国からやってきた。わたしが十五歳、ブラオエルシュタインで成人を迎えた年だ。

 しかしその縁談の相手は第一王子ではなく、かつての推し、第三王子だった。第一王子はすでに他国の姫と婚姻を果たしていたのだ。

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