野いちご源氏物語 三九 御法(みのり)
(むらさき)(うえ)はめずらしいほど立派な女君(おんなぎみ)だったわ。
幸福そうな人は世間からねたまれたり、あるいは思い上がってわがままな振舞いをしたりするものだけれど、紫の上はまったくそういうことのない方だった。
長年おそばでお仕えしていた女房(にょうぼう)たちのなかには、まだ生きている自分を(うら)めしく思いながら、(あま)になって山のお寺に移る人もいた。
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