貴女だけが、私を愚かな男にした 〜硬派な彼の秘めた熱情〜

「……いいですか」

 熱くたぎる彼自身の分身をそっと押し当てながら、明人が低く呟く。

「うん……来て……!」

 熱っぽく頷く詩乃の頭を、明人は優しく撫でた。

「詩乃さん」

 ふたりの身体がぴったり重なった瞬間、明人は宝物を愛でるように、詩乃の汗ばんだ額にキスを落とした。

「愛しています……」

 ゆっくりと、深く、彼自身が詩乃のなかに押し入ってくる。

 充分に潤ったその箇所は吸いつくように彼自身を受け入れ、呑み込む。

 最奥まで受け入れ切ったときに感じたのは、快楽というより、幸福だった。

「明人、くん……っ、だいすき……っ」

 大輪の花が咲き乱れるように、濃く甘い幸福が噴き出してくる。

 ひとつになったふたりはいつまでも抱き合い、求め合う愉悦に浸った。
 
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