お母さまは魔王さま! ~私が勇者をたおしてお母さまを守ります!~
「これだから魔術素人は。確かに神術は治癒に特化してますけど、それは神殿のイメージづくりのせいもあって……って、勇者になるにあたって魔術を学んでましたよね!?」
「攻撃魔法だけな。座学は寝てたから知らん」
平然とする勇者にポールはあきれて、それからグラントを見た。
「グラントさんは魔術なんてまったく習ってないみたいだし」
「俺に適性はなかったからな。防御と治癒は頼みにしてるぞ」
「まったく……」
ポールは恨みがましい目をグラントに向けた。と、すぐにその目が丸くなる。
「女の子がいますよ」
驚きの声に勇者もグラントも前方を見る。
子どもは必死に走って来て、彼らの前に出るとばっと両手を広げて通せんぼをしたのち、右手でびしっと勇者を指さす。
「あんたたち! ここから先は行かせないんだから!」
勇者は首をかしげた。この少女には見覚えはない。金髪に金色の瞳。白い角が羊のようにぐるぐると巻いて頭に生えている。
「魔族か! こんな子どもまで差し向けるとは!」
女の子の言葉に、グラントは剣を抜いた。
「待て」
勇者は右腕を掲げてグラントを止める。
「人を指で差すのはよくないですよ」
ポールが言うと、女の子はむうっと膨れた。
「お母さまみたいなこと言う! 人間のくせに! やっつけてやる! 打倒勇者!」
直後、女の子は勇者に向かって走り出した。
「攻撃魔法だけな。座学は寝てたから知らん」
平然とする勇者にポールはあきれて、それからグラントを見た。
「グラントさんは魔術なんてまったく習ってないみたいだし」
「俺に適性はなかったからな。防御と治癒は頼みにしてるぞ」
「まったく……」
ポールは恨みがましい目をグラントに向けた。と、すぐにその目が丸くなる。
「女の子がいますよ」
驚きの声に勇者もグラントも前方を見る。
子どもは必死に走って来て、彼らの前に出るとばっと両手を広げて通せんぼをしたのち、右手でびしっと勇者を指さす。
「あんたたち! ここから先は行かせないんだから!」
勇者は首をかしげた。この少女には見覚えはない。金髪に金色の瞳。白い角が羊のようにぐるぐると巻いて頭に生えている。
「魔族か! こんな子どもまで差し向けるとは!」
女の子の言葉に、グラントは剣を抜いた。
「待て」
勇者は右腕を掲げてグラントを止める。
「人を指で差すのはよくないですよ」
ポールが言うと、女の子はむうっと膨れた。
「お母さまみたいなこと言う! 人間のくせに! やっつけてやる! 打倒勇者!」
直後、女の子は勇者に向かって走り出した。