宿命の王女と身代わりの託宣 -龍の託宣4-
「せっかくの可愛い顔が怖くなってるよ。リープリング、大丈夫だから」
頭をなでると、リープリングはおとなしくお座りをした。それでも警戒したように唇を引き結び、神官たちの動きを目で追っている。
「どうやら嫌われてしまったようですね。わたしどもはこれで退散いたします」
神殿へ続く長い廊下を遠ざかっていく背を、カイとエーミールは無言で見送った。
「胡散臭そうな奴だな」
「はは、グレーデン殿もそう思う?」
リープリングはレミュリオに近づこうとすらしなかった。普段イケメンを見つけてはとびかかる勢いの彼女にしては、とても珍しいことだ。
「……あんなふうに言われて、何ともないのか?」
「ん? 珍しいね。グレーデン殿がオレの心配なんて」
エーミールの言う胡散臭い奴とは、どうやらヨーゼフの方らしい。見当違いもいいところだと、カイは内心肩を竦めた。
「別に心配などしていない」
「グレーデン殿ってさ……」
「なんだ?」
「ホント正直で人がいいね」
とことん心理戦は向いてない。そんなふうに思うも、カイはにっこりと笑うに留めおく。
「貴様、馬鹿にしているのか?」
「まさか。素直に感心してるだけだよ」
実際に肩を竦ませてから、カイはリープリングの鼻づらをいい子いい子と何度も撫でた。
頭をなでると、リープリングはおとなしくお座りをした。それでも警戒したように唇を引き結び、神官たちの動きを目で追っている。
「どうやら嫌われてしまったようですね。わたしどもはこれで退散いたします」
神殿へ続く長い廊下を遠ざかっていく背を、カイとエーミールは無言で見送った。
「胡散臭そうな奴だな」
「はは、グレーデン殿もそう思う?」
リープリングはレミュリオに近づこうとすらしなかった。普段イケメンを見つけてはとびかかる勢いの彼女にしては、とても珍しいことだ。
「……あんなふうに言われて、何ともないのか?」
「ん? 珍しいね。グレーデン殿がオレの心配なんて」
エーミールの言う胡散臭い奴とは、どうやらヨーゼフの方らしい。見当違いもいいところだと、カイは内心肩を竦めた。
「別に心配などしていない」
「グレーデン殿ってさ……」
「なんだ?」
「ホント正直で人がいいね」
とことん心理戦は向いてない。そんなふうに思うも、カイはにっこりと笑うに留めおく。
「貴様、馬鹿にしているのか?」
「まさか。素直に感心してるだけだよ」
実際に肩を竦ませてから、カイはリープリングの鼻づらをいい子いい子と何度も撫でた。