宿命の王女と身代わりの託宣 -龍の託宣4-
一度外に出る。早朝に向かうときはリスクを考えて、木々に目印をつけ迂回する方法を取っていた。だが今はそれでは時間がかかりすぎる。覆面神官たちが使う小路を進み、リーゼロッテが閉じ込められている建物に辿り着いた。
薄暗い廊下を進む。これはいつも目隠しされて連れていかれるルートだった。
目隠しをされながら何度も歩数を数えた。慎重に歩を進め、いつも鍵が開けられる箇所で足を止める。廊下の壁には扉は見えないが、探せば必ずあるはずだ。
(確かここら辺のはず……)
何もない壁を探り、ようやく鍵穴を探し当てる。そこに針金を差し込んで、幾度か中を探ると鍵が回る音がした。
「お前、何をしている……!」
「ちぃっ! おしゃべりオスカーですかぁ」
「なっ……!」
先手必勝でスライディングして足をひっかける。倒れ込む体に馬乗りになって、鼻っ柱を容赦なく拳で殴りつけた。ごっと嫌な音がして、覆面の鼻の辺りが赤く染まる。それでも手を緩めることなく、渾身の力で顔を殴り続けた。
「ふざけるなぁ!」
「がふっ」
オスカーの力任せの反撃で、ベッティの体が飛ばされる。転がるように受け身を取った床で、足首に激痛が走った。それをものともせず、ベッティは再びオスカーの懐に飛び込んだ。鳩尾に体当たりを食らわせて、ひるんだ隙に残り僅かな眠り針を瞬時に吹いた。
ベッティに振り下ろされそうになっていた拳が、力なく落ちる。そのままオスカーは床へと身を沈ませた。
すぐさま立ち上がり通路を渡る。この先の廊下に出れば、リーゼロッテの部屋へすぐにたどり着く。
突き当りの扉を開け、廊下を走った。リーゼロッテの部屋まで来ると鍵を針金で回し、ベッティは素早く部屋に入った。
「ベッティ、どうしたのこんな時間に」
「今すぐここを出ますよぅ、騎士団が動き出しましたぁ」
「えっ!?」
薄暗い廊下を進む。これはいつも目隠しされて連れていかれるルートだった。
目隠しをされながら何度も歩数を数えた。慎重に歩を進め、いつも鍵が開けられる箇所で足を止める。廊下の壁には扉は見えないが、探せば必ずあるはずだ。
(確かここら辺のはず……)
何もない壁を探り、ようやく鍵穴を探し当てる。そこに針金を差し込んで、幾度か中を探ると鍵が回る音がした。
「お前、何をしている……!」
「ちぃっ! おしゃべりオスカーですかぁ」
「なっ……!」
先手必勝でスライディングして足をひっかける。倒れ込む体に馬乗りになって、鼻っ柱を容赦なく拳で殴りつけた。ごっと嫌な音がして、覆面の鼻の辺りが赤く染まる。それでも手を緩めることなく、渾身の力で顔を殴り続けた。
「ふざけるなぁ!」
「がふっ」
オスカーの力任せの反撃で、ベッティの体が飛ばされる。転がるように受け身を取った床で、足首に激痛が走った。それをものともせず、ベッティは再びオスカーの懐に飛び込んだ。鳩尾に体当たりを食らわせて、ひるんだ隙に残り僅かな眠り針を瞬時に吹いた。
ベッティに振り下ろされそうになっていた拳が、力なく落ちる。そのままオスカーは床へと身を沈ませた。
すぐさま立ち上がり通路を渡る。この先の廊下に出れば、リーゼロッテの部屋へすぐにたどり着く。
突き当りの扉を開け、廊下を走った。リーゼロッテの部屋まで来ると鍵を針金で回し、ベッティは素早く部屋に入った。
「ベッティ、どうしたのこんな時間に」
「今すぐここを出ますよぅ、騎士団が動き出しましたぁ」
「えっ!?」