継母に無能と罵られてきた伯爵令嬢ですが、可愛い弟のために政略結婚をいたします
「誰が、私の夫に触れて良いと言いましたか?」
「えっ……そ、それは……」
「しかも、卑しい目で夫を見ていましたね。そのようにして、亡きレドモンド卿にも取り入ったということですか」
「ち、違います! 私はドロセア様の──」

 継母が何かを言いかけた時、ペンロド公爵夫人──ドロセア様の扇子が、彼女の頬を殴りつけた。

「こうして、ヴェルヘルミーナ嬢を躾けたのですね。では、貴女の躾もそうすることにしましょう」
「ドロセア様! 話を聞いてください。私は──!」
「お黙りなさい!」

 ドロセア様の一声で、ケリーアデルは黙った。まるで、声を失ったように。その直後だ。フォスター公爵様が声を上げられた。

「衛兵! ケリーアデルを捕らえよ!」

 こうして継母ケリーアデルは、あっけなく捕らえられた。
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