継母に無能と罵られてきた伯爵令嬢ですが、可愛い弟のために政略結婚をいたします
レドモンド家には、もう、私を愛してくれる人はいない。これからは、ヴィンセント様と──
「ヴェルヘルミーナ。そう、難しく考えることはない。これからは、ヴェルヘルミーナ・ロックハートとしてセドリックが成人するまでの後見人となり、レドモンド領を見守ればいい」
「……え?」
「リリアードの女主人になり、さらにレドモンドの再興を続けるのは骨が折れるだろうが、君には頼りになる侍女もいる。そうだろ?」
突然の言葉に驚き顔をあげると、変わらず優しい笑みを湛えるヴィンセント様と視線があった。
「ヴェルヘルミーナ様。私も、両親もお嬢様とレドモンド家が大好きです。セドリック様の成人まで、しっかりとお守りいたします」
すぐ横にダリアの気配を感じて振り返ると、湯気をくゆらせるカップを銀のトレイに載せた彼女が立っていた。
渡されたティーカップを受け取ると、指先にじんわりと熱が広がった。柔らかなハーブの香りが鼻腔をくすぐり、胸の奥に広がっていく。
「私……これからも、レドモンド家を助けて良いのですか?」
「ヴェルヘルミーナ。そう、難しく考えることはない。これからは、ヴェルヘルミーナ・ロックハートとしてセドリックが成人するまでの後見人となり、レドモンド領を見守ればいい」
「……え?」
「リリアードの女主人になり、さらにレドモンドの再興を続けるのは骨が折れるだろうが、君には頼りになる侍女もいる。そうだろ?」
突然の言葉に驚き顔をあげると、変わらず優しい笑みを湛えるヴィンセント様と視線があった。
「ヴェルヘルミーナ様。私も、両親もお嬢様とレドモンド家が大好きです。セドリック様の成人まで、しっかりとお守りいたします」
すぐ横にダリアの気配を感じて振り返ると、湯気をくゆらせるカップを銀のトレイに載せた彼女が立っていた。
渡されたティーカップを受け取ると、指先にじんわりと熱が広がった。柔らかなハーブの香りが鼻腔をくすぐり、胸の奥に広がっていく。
「私……これからも、レドモンド家を助けて良いのですか?」