6月25日、彼は。
探しても、探しても、見つからない。

入れ違いになっているかすら分からない。

丹野くんの自宅も行きそうな所も全部探しているつもりなのに見つからない。

どこにいるか分からない人と会うことがこんなに難しいなんて。
 
一限目に飛び出したはずなのにもう昼を過ぎている。

行き違いの可能性も考えて、何度も同じ所を走った。

それでも見つからなくて、気づいたらいつの間にか太陽が傾き始めていた。

傾き始める太陽を見て、私はあの景色を思い出した。


クリスマスに観覧車の上から見た景色。

 
私は走っていた方向を変えて、あの遊園地に向かう。
 
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