6月25日、彼は。
代わりに遊園地を飛び出す。

「私はまだ諦めないから! 丹野くんを死なせない! 絶対に死なせたくない!」

諦めてやるものか。

珀人がどれだけ自分のことを諦めようと、私だけ絶対に諦めてやらない。

大好きで堪らない丹野 珀人という人物を守りたかった。

まだ18:30になっていないのに諦めることなんて出来るはずがない。
 
遊園地の前のタクシー乗り場に向かう。

タクシーを捕まえて、私は汗だくでボロボロの身体で「急いでください!」と何の罪もないタクシー運転手を急かした。
 
橋の近くに着いたら、ここで一生分の体力を使い切っても構わないというほど全速力で走っていく。

間に合わないなんて嫌だった。

橋の上には今にも飛び込みそうな丹野くんがいた。
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