憧れの御曹司と婚約しました。
「颯さん、ずるいよ。急にそんなこと言うんだから……」
私は小さな声で呟いた。颯さんは一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに優しい笑顔になって、私の手をそっと握った。
「ずるいのは君だろ。こんな可愛い顔で僕をドキドキさせて」
「え、え!? 私が!?」
私は慌てて手を振りそうになったけど、颯さんがぎゅっと握って離してくれない。桜の花びらが舞う中、二人で並んで歩き始めた。颯さんの手は大きくて温かい。
公園の小さなカフェに寄ると、桜色のラテにハートの泡がふわっと乗ったさくらラテを注文する。
だけど、可愛くて飲むのがもったいないと思い私は思わず写真を撮りまくった。
そんな私の目を颯さんはじっと見つめる。私はドキッとして、思わずラテに視線を落とした。