一夜限りの契約妻──冷徹御曹司の独占愛は甘すぎて逃げられない
「約束のキス。」

そう囁いた彼の唇は、カクテルのように甘くて胸が震えた。

「今日と同じ場所に、同じ時間で。」

軽やかに告げられた約束に、心臓が跳ねる。

胸が弾んで仕方ない。

「聖さん……」

「ん?」

名前を呼ぶだけで、声がかすれる。

どうしよう。このまま彼の腕の中に囲まれてしまいたい。

そんな私の心を見透かしたように、聖さんは小さく笑った。

「参ったな。そんな顔をされると、本当に帰したくなくなる。」

言葉と同時に、ぐっと抱き寄せられる。

肩越しに香る彼の匂いに、全身が熱を帯びていく。

私はそっと顔を上げ、真剣に彼を見つめた。

「私……こんなの初めてで……」

そう。

知り合ったばかりで、付き合ってすらいない人に、こんなにも心を乱されるなんて。

理性は「危ない」と囁くのに、体は彼の温もりを求めてしまう。

聖さんの瞳がさらに近づいた。

「だからこそ……忘れられない夜になる。」

 耳元で囁かれたその声に、抗うことをすっかり忘れていた。
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