一夜限りの契約妻──冷徹御曹司の独占愛は甘すぎて逃げられない
背後に立った聖さんの手が、ゆっくりと私のドレスのファスナーを下ろす。

ジジ、と小さな音がするたびに心臓が跳ね、肩が小さく震えた。

露わになった肩に、聖さんの唇がそっと触れる。

「……っ」

思わず息が詰まった。

くすぐったいような、甘く痺れるような感覚が全身を走る。

「先ずはシャワーを浴びようか。」

低く落ち着いた声。

振り返ると、すでに彼はジャケットを脱ぎ、シャツのボタンに手をかけていた。

迷いのない仕草に、ますます頬が熱くなる。

やがて彼はバスルームからバスタオルを抱えて戻ってきた。

白い布地が照明に映えて、まるで儀式のように神聖に見えた。

「一緒に入ろう。」

その言葉に、体の奥がかすかに震える。

拒む選択肢はなかった。

むしろ、彼の瞳に映る自分をもっと見てほしいと願ってしまう。

差し伸べられた手を取ると、熱を帯びた指先が絡んだ。

浴室へと導かれる足取りは震えていたけれど、その震えさえも、今は甘くて愛おしかった。
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