一夜限りの契約妻──冷徹御曹司の独占愛は甘すぎて逃げられない
指先で丁寧に慣らされたあと、聖さんの体が重なってくる。

「真帆……入れるよ。」

低い囁きに、心臓が破れそうに打ち続けた。

次の瞬間、鋭い痛みが走る。

「……っ!」

息が詰まり、思わず彼の肩に爪を立てた。

「大丈夫。すぐに落ち着くから。」

耳元に優しい声。背を撫でる手が、痛みに揺れる心を支えてくれる。

しばらくすると、ぎゅうっと張り裂けそうだった痛みが和らぎ、代わりに温かな熱が満ちていった。

「……どう?」

「まだ少し……でも……」

言葉を繋ぐうちに、じんわりと甘い痺れが広がっていく。

彼がゆっくりと動き出すと、最初は違和感に身を固くした。

けれど、繰り返される優しい動きと、首筋や耳元に落ちる愛撫に、体が少しずつ応えていく。

「あ……ん……」

声がこぼれる。

痛みの記憶が、次第に甘い快感へと塗り替えられていった。

「いい子だ、真帆。」

囁かれるたび、胸の奥が熱くなり、彼をもっと求めてしまう。

初めての痛みは、やがて甘美な震えへと変わり──私は聖さんに抱かれている幸福を全身で感じていた。
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