恋は、苦くて甘い
それは、海翔だった。

「か...海翔!?」

「なんで新平と2人で帰ってんだよ」

「そ、それは...」

海翔はものすごく怒っている。

「ちょっと来い」

強引に手を引っ張られ、着いたのは小さな公園だった。

ベンチに座らせられ、海翔は隣に座った。

「ねぇ海翔。なんであそこにいたの?学校から出るとき1人で行くの私見た。」

「お前と帰りたかったから、途中で引き返した。そしたら新平と仲良く帰ってんの見た。何があった。説明しろ」

海翔の目つきが(するど)かった。

「あのね、海翔。私、新平に告白されたの。それで、断ったの。」

「あいつ...。よくも俺の美咲を...。」

ん?〈俺の〉美咲??ん??どういうことだ?もう脳みそがもたない。

「ん?あぁ、なんでもない。それで、どう言って断ったんだ?」

「あ、それは、まぁ、『無理ですぅ』みたいな?」

あぁ、嘘をついてしまった。私にはまだ、海翔に「好き」と言う自信がない。

「おい、嘘ついてんのバレバレだぞ」

「え?別に?嘘ついてないよ?」

「じゃあなんだ、付き合うことにしたのか?」

「そんなこと、あるわけないでしょ!!!!」

つい大きな声を出してしまった。

「本当のこと言えよ」

「わかったわかった!言います!」

私は大きく、深く呼吸をして、覚悟を決めた。

「海翔が好きって言って断ったの!!」




「よくできました」




海翔はさっきの表情とは一変、笑顔になっていた。
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