Semisweet.
 広い公園に着くと奇跡の晴天に感動すらした。


「めっちゃ天気良い…!」

「あっつい。日陰にシート敷こう。」

「あんたシートの上にごろごろしてそう~。」


 瑞野の言葉通り日陰に大きめのシートを敷いて荷物を置いて風で飛ばない様に抑える。

 元婚約者とすらこんな風に過ごしたことが無いのに瑞野とこんなアウトドアカップルみたいなことをしているのが可笑しく感じる。

 思わず笑ってしまうと、瑞野がこちらを見る。


「何笑ってんの。」

「ううん、ちょっと楽しくなっちゃって。私今までの彼氏とかとこんな風に過ごした事無いかも。」

「へぇ、俺が初めて?」

「…あんたは彼氏じゃないけど。」


 そう言って少し危ない気配から逃げると瑞野は笑って、後ろから抱き着いてくる。


「バカ!調子乗んな!」

「いいじゃん。どうせなら思いっきりカップルっぽい事しとこ。そのための思い出作り、だろ?」


 その声色が少し嬉しそうに聞こえるのは気のせい何だろうか。

 後ろから抱きしめられているから顔が見えない。

 突き放さなきゃいけないのに然程嫌でも無くてこの状況を受け入れてしまった。


「ば、バドミントンしない!?持ってきたんだけど!」

「は?バドミントン?こんな風吹いてんのに?」

「…それはそう。」


 外で遊ぶものと思って持ってきたけど、この風の中する遊びでは無い。


「キャッチボールは?グローブとボールなら一応持ってきた。」

「そうしよう!」


 まだお昼にするのも早いので一緒にグローブを持ってキャッチボールを始める。

 キャッチボールなんて何年ぶりだろう。
 学生の時に、ソフトボールが体育にあってそれでやったくらいかもしれない。
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