Semisweet.
 午後からまず入ったのはカフェだった。

 これはこれで意外で私は首を傾げながらアイスカフェラテを瑞野の前で飲んでいる。

 最近出来たばかりのオシャレなカフェに瑞野といるのが違和感でしかない。

 どうしてこの男がこんな店をチョイス…?

 それに予約までしていたのが可笑しくて、今私達はカーテンで仕切られた半個室で向かい合いながらお茶をしばいている。


「瑞野こういうの好きだっけ?」

「別に好きじゃない。」

「はあ?何しに来たのここに。」

「映画までの時間潰し?それにこういうの菜穂は好きじゃん?」


 まあ好きだけど…、いつも大衆居酒屋で生ビールを煽っている2人でオシャレにお茶を飲んでいるこの状況に何でこの男は違和感を感じないのか。

 それにこの後は映画に行く予定らしくチケットまで手配してくれているらしい。そこに関しては嬉しいけども。

 この男と思い出作りだと言いながら慣れないことをしているけど、確かに普段しないからこそかなりの思い出作りになっているのかも。


「あくまで私の事を考えてくれたデートって事?」

「デートの計画立てるもんって自分のしたい事を考えながら、相手の好きな事と照らし合わせて立てるもんなんじゃねぇの。」

「…そう、なのかな。」


 わからない、そんな風に扱われた事無い。
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