Semisweet.
「俺はどうせ2人で遊びに行くなら2人で楽しい事が良いよ。」

「…そうだね、私もそう思う。」


 少しずつ私のあの時の環境がおかしかったのかもと思う様になってきて、瑞野が段々私の中で普通だった事を壊してくれている様な気がした。


「でもこれあんたは楽しいの?」

「菜穂と居て楽しく無かった事ないよ。」

「はいはい。」

「あ、遂に流したな。」

「最近のあんた恋人モード入り過ぎて怖い。」

「そう…、なる?」


 頭抱えて何か言っている瑞野を気にする事無く店員さんを呼んでチーズケーキを注文する。

 ここは瑞野の奢りらしいので、好きに食べてやろうと思う。

 何を悩んでいるか知らないけど私には全く関係ない。


「そういや元カレとはいつ会う訳?」

「まだ何も決めてないけど会いたくない。」

「会わなきゃいいんじゃん?」

「でも勝手に人の物を捨てるのは抵抗があるじゃん。」

「本当真面目な。俺なら迷いなく捨てる。」


 会いたくないから送ると言ったんだけどまさか会おうって言われるなんて思っていなくて困る。

 とにかく荷物を返してそれだけで終わってくれればいいけど。


「てか、何回も念押しするけど行く時、俺も行くから。」

「ねぇ、それ本気だったの?」

「本気だって。別れた後に会いたいとか言ってくる元カレは碌な男じゃねぇよ。特に菜穂の元カレは特に。」


 そう言われたら確かに来てもらった方が良い気がしなくもない。
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