Semisweet.
☁︎ 𓂃𓈒𓏸




 翌日、朝早く目覚めていつも通り仕事の準備をした。

 瑞野は疲れているのか眠ってしまっていてテーブルの上にメモと一緒に鍵を置いていく。


«ここを離れる時は、鍵を閉めてポストに入れておいてください。気を付けて帰ってね。»


 それだけ残すと、元カレに返すはずの荷物も持って家を先に出る。

 瑞野をもうこれ以上巻き込むのもやめよう。

 会社へは瑞野の立場もあるから、話し合いながらいつ婚約破棄した方向で話すか決めなきゃなんて思いながら、まずは今日会うつもりの元カレの事を思い出して溜息を吐く。

 元カレに連絡したのは先程だ。

 今日仕事終わりに会って荷物を返したいと言ったけど、おそらく週末なので会ってくれるとは思う。

 昨日ミスしての今日なので、もう既に足取りが重たい。

 瑞野に話を聞いてもらった次の日は決まって心が軽やかになったのに、それでも晴れないのはきっと、私の気付いてしまった持ってはいけない感情のせい。

 私には重たすぎて、下ろすのにも時間が掛かりそうだった。
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