Semisweet.
 家までに向かう途中の道で涙を拭いながらどんどんと歩みを進めた。

 人も幸い多い場所から抜けて暗い道の中、すれ違う人も居ない。

 こんな時に真っ直ぐ浮かんだのは瑞野の事だった。

 きっともう家には居なくて、帰ったら暗い部屋の中でまた気が抜けて私は1人で涙を流すのだと思う。

 自分で瑞野を突き放したくせに、こんな時まで求めるなんて都合がいいにも程がある。

 きっと日が経てばもう1人で生きていくんだなんて決めて、恋愛なんてしないってまた言っている。

 今日は1人で抱えるには苦しすぎて甘えるなんて思考になっただけ。

 スマホを見ても連絡は入ってない。

 ようやく全て済んで健斗の連絡先を全て切る。もう関わりたくない。
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