最強で、最孤


その日の稽古終わり。

道場の床を雑巾がけしながら、加藤がぽつりとつぶやく。

「明日、走らない?朝練しない?」

「......マジで?」

「うん。マジ。私達、あと少しで瑠那に並べる気がしたの」

その言葉に、数人が顔を見合わせ、頷いた。

「いいね。走ろう」

こうして剣道部は、ようやく“本気で勝ちに行く”集団に生まれ変わることができた。

瑠那1人ではなく、みんなで、強くなろうとしている。

瑠那は、孤高から解放されつつあった
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