キスは契約違反です!! ~年下御曹司と期間限定ルームシェア~
スピラ・スタイル様の一件で部門全体が大騒動だったから、否応なく残業になった。定時を大幅に過ぎて、20時。
業務に区切りをつけて帰宅しようとしたところで、宮西さんに声をかけられた。
どこかで飯でも、と気軽な調子で誘われた。断ったら、少し話をしたいと食い下がられて――今。オフィス近くの、川沿いの公園にいる。
如月くんには、残業がわかった時点で連絡を入れた。ご飯は先に食べてねと伝えたけれど、如月くんのことだから、律儀に待っていてくれるかもしれない。だから、なるべく早く帰りたい。
夜景を映す川面に視線を向けながら、「話なら、手短にお願いしたいんだけど」と宮西さんを急かす。
「ああ……うん、」
曖昧な相槌を打った宮西さんは、おずおずと私に向き直った。
「その……今日は、助け舟を出してくれてありがとう」
へらり、と宮西さんが笑う。真剣味のない彼の態度に何だか釈然としないものを感じながら、
「別に、宮西さんを助けたわけじゃないです」
と、素っ気なく返した。話がそれだけならと踵を返そうとする。
だけど、
「待った、」
宮西さんに手首を掴まれた。ぎょっとして肩をすくめると、乱雑な力で彼のほうを向かされる。
「ずっと悩んでたんだけど……やっぱり俺たち、よりを戻そうよ」
――は? と素っ頓狂な声が出た。
業務に区切りをつけて帰宅しようとしたところで、宮西さんに声をかけられた。
どこかで飯でも、と気軽な調子で誘われた。断ったら、少し話をしたいと食い下がられて――今。オフィス近くの、川沿いの公園にいる。
如月くんには、残業がわかった時点で連絡を入れた。ご飯は先に食べてねと伝えたけれど、如月くんのことだから、律儀に待っていてくれるかもしれない。だから、なるべく早く帰りたい。
夜景を映す川面に視線を向けながら、「話なら、手短にお願いしたいんだけど」と宮西さんを急かす。
「ああ……うん、」
曖昧な相槌を打った宮西さんは、おずおずと私に向き直った。
「その……今日は、助け舟を出してくれてありがとう」
へらり、と宮西さんが笑う。真剣味のない彼の態度に何だか釈然としないものを感じながら、
「別に、宮西さんを助けたわけじゃないです」
と、素っ気なく返した。話がそれだけならと踵を返そうとする。
だけど、
「待った、」
宮西さんに手首を掴まれた。ぎょっとして肩をすくめると、乱雑な力で彼のほうを向かされる。
「ずっと悩んでたんだけど……やっぱり俺たち、よりを戻そうよ」
――は? と素っ頓狂な声が出た。