キスは契約違反です!! ~年下御曹司と期間限定ルームシェア~
如月くんが、私の耳元へ手を伸ばす。こめかみに指先が触れて、私がわずかに肩を竦めても、今度は呆気なく手離されたりはしなかった。
指先は輪郭のなだらかさを伝い、耳横の髪をそっと梳く。その流れのまま一束を掬い、丁寧に持ち上げて、髪先へとキス。
「……っ!」
息を呑んで、今度こそ大きく肩を竦めた。視線を逸らして、俯いて、如月くんの眼差しから逃げようとする。
だけど、
「逃げないで。……思い知って」
低い声で囁いた如月くんが、私との距離を詰めてゆく。顎先に人差し指を引っ掛けて上を向かされた、そうしたら、ごく間近で眼差しが絡む。
「ずっと……先輩のことが好きでした」
まるで、祈るみたいな切実な声。
「わ……私は、だって……如月くんは後輩だし、」
上擦った声で、かろうじてそう言った。あなたをそういう目で見たことはないって、しどろもどろの言葉で突っぱねようとしたけれど。
「なら、嫌だったら突っぱねて」
私の顎を掴む、強引めいた手つき。頭の中が沸騰していて、もう、何が何だかわからない。
私の視界が、如月くんの影に奪われる。――ぎゅ、と強く目を瞑ったそのとき、
――ピピピ、と軽やかなアラームが鳴った。
指先は輪郭のなだらかさを伝い、耳横の髪をそっと梳く。その流れのまま一束を掬い、丁寧に持ち上げて、髪先へとキス。
「……っ!」
息を呑んで、今度こそ大きく肩を竦めた。視線を逸らして、俯いて、如月くんの眼差しから逃げようとする。
だけど、
「逃げないで。……思い知って」
低い声で囁いた如月くんが、私との距離を詰めてゆく。顎先に人差し指を引っ掛けて上を向かされた、そうしたら、ごく間近で眼差しが絡む。
「ずっと……先輩のことが好きでした」
まるで、祈るみたいな切実な声。
「わ……私は、だって……如月くんは後輩だし、」
上擦った声で、かろうじてそう言った。あなたをそういう目で見たことはないって、しどろもどろの言葉で突っぱねようとしたけれど。
「なら、嫌だったら突っぱねて」
私の顎を掴む、強引めいた手つき。頭の中が沸騰していて、もう、何が何だかわからない。
私の視界が、如月くんの影に奪われる。――ぎゅ、と強く目を瞑ったそのとき、
――ピピピ、と軽やかなアラームが鳴った。