お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
10分近く経った頃、漸く桜賀がリビングに戻ってきた。
「長いこと一人にしてごめんな」
「ううん、全然」
軽く首を振りながら答えると、桜賀はさっきの場所ではなく私の隣に座り、そっと私の手を取った。
「なぁ、奈都子。本社に来ないか?」
え?
「本社に、って…どういうこと?」
意味がわからず、今度は私がきょとんとすると、桜賀がフッと柔らかく笑った。
「多摩支店じゃなくて、本社扱いで働かないか?それなら辞めなくてもいいんだろ?」
「えっと、本社扱いっていうのは…」
「実はさ、本社管轄で新たに相談窓口の店舗を作るんだよ、来年春」
「窓口…」
「うん。営業に出向くのとは違って、基本、店に来たお客さんの相談を受ける感じだけど」
「もしや、そこに私を…ってこと?」
「あぁ。多摩支店から離れられるし、俺よりも勉強家で何よりお客さんに親身になってあげられる奈都子なら適役だと思ってさ」
「で…でも、そんな大事なお話なら、ここでホイホイ決められないでしょ?」
「それについてはさっき母さんと姉貴と話してきた。…実は前からちょっと考えててさ、母さんにも打診してたんだ、奈都子の異動。もちろん、普通なら勝手に決められる事じゃないけど、今回は支店の役職者も絡んでいるイジメっつうかパワハラだからな、社長や本社役員にも話が通ってる特例と思ってくれていい」
「そんな、特例だなんて申し訳ないし…それに担当しているお客様だって…」
「それももちろん考慮済み。奈都子が担当してるお客さんは、窓口勤務になっても引き続き担当してほしいと思ってる。相談があればお客さんが店舗に来てくれてもいいし、今まで通り奈都子がお客さんのとこに伺ってもいいし」
「えっ、そんなに融通を利かせてもらえるの?」
「あぁ。というか、店舗スタッフは奈都子の様に支店の営業出身が大半になるから、既存のお客さんの対応で外出しても大丈夫な様に、店舗には窓口専用のスタッフも置く予定なんだよ。…仕事として奈都子はどう思う?やりがいを感じられるか?」
「それはもちろんだよ!お客様からご相談頂けたら、人生を安心して過ごしていけるベストなライフプランを一緒に考えたいもん!」
思わず身を乗り出して答えると、桜賀がまたフッと笑って、私の頭を撫でた。
「そう言うと思った。…なら、その方向で話を進めていいか?」
「私の方こそ、本当にそんなありがたいお話を頂いてもいいの?」
「あぁ。奈都子の就業態度や営業成績を本社上層部も知っての判断だからな。じゃあ早速伝えようか」
そう言うとズボンのポケットからスマホを取り出し、副社長とビデオ通話を始めた。
「長いこと一人にしてごめんな」
「ううん、全然」
軽く首を振りながら答えると、桜賀はさっきの場所ではなく私の隣に座り、そっと私の手を取った。
「なぁ、奈都子。本社に来ないか?」
え?
「本社に、って…どういうこと?」
意味がわからず、今度は私がきょとんとすると、桜賀がフッと柔らかく笑った。
「多摩支店じゃなくて、本社扱いで働かないか?それなら辞めなくてもいいんだろ?」
「えっと、本社扱いっていうのは…」
「実はさ、本社管轄で新たに相談窓口の店舗を作るんだよ、来年春」
「窓口…」
「うん。営業に出向くのとは違って、基本、店に来たお客さんの相談を受ける感じだけど」
「もしや、そこに私を…ってこと?」
「あぁ。多摩支店から離れられるし、俺よりも勉強家で何よりお客さんに親身になってあげられる奈都子なら適役だと思ってさ」
「で…でも、そんな大事なお話なら、ここでホイホイ決められないでしょ?」
「それについてはさっき母さんと姉貴と話してきた。…実は前からちょっと考えててさ、母さんにも打診してたんだ、奈都子の異動。もちろん、普通なら勝手に決められる事じゃないけど、今回は支店の役職者も絡んでいるイジメっつうかパワハラだからな、社長や本社役員にも話が通ってる特例と思ってくれていい」
「そんな、特例だなんて申し訳ないし…それに担当しているお客様だって…」
「それももちろん考慮済み。奈都子が担当してるお客さんは、窓口勤務になっても引き続き担当してほしいと思ってる。相談があればお客さんが店舗に来てくれてもいいし、今まで通り奈都子がお客さんのとこに伺ってもいいし」
「えっ、そんなに融通を利かせてもらえるの?」
「あぁ。というか、店舗スタッフは奈都子の様に支店の営業出身が大半になるから、既存のお客さんの対応で外出しても大丈夫な様に、店舗には窓口専用のスタッフも置く予定なんだよ。…仕事として奈都子はどう思う?やりがいを感じられるか?」
「それはもちろんだよ!お客様からご相談頂けたら、人生を安心して過ごしていけるベストなライフプランを一緒に考えたいもん!」
思わず身を乗り出して答えると、桜賀がまたフッと笑って、私の頭を撫でた。
「そう言うと思った。…なら、その方向で話を進めていいか?」
「私の方こそ、本当にそんなありがたいお話を頂いてもいいの?」
「あぁ。奈都子の就業態度や営業成績を本社上層部も知っての判断だからな。じゃあ早速伝えようか」
そう言うとズボンのポケットからスマホを取り出し、副社長とビデオ通話を始めた。