お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
ハァ…
午後は彼女も一緒なのか…
奈都子とのランチがダメでも、カミヅカで話せる!隙あらば一瞬でもいいからイチャつきたい!
…と、逢える時間をすっげぇ楽しみにしてたのに…
彼女がいたらイチャつくどころか普段の感じで話すことすらできねぇじゃねーか!
ハァ…マジ最悪。
表には出さないけど、心の中で不貞腐れていると、川嶋さんが俺達に話し掛けてきた。
「あの、すみません。今日のお昼なんですが、副社長と響さんはどうなさいますか?私、今日は富永さんに、外回りのついでに外食しようと言われていたのですが、その外回りを切り上げてきたので…」
「あら、そうだったの。それじゃあ…三人でどこか食べに行く?」
という母の誘いを、俺は当然断った。
「俺は別で食べるよ」
もしかしたら奈都子の用事が早く終わるかも知れないし。
というか、そもそも奈都子以外の女とメシに行くなんて御免だからな。
今は11時半過ぎか…
腕時計をチラ見して考える。
とりあえずこっちの都合を奈都子に連絡しておくか、とスマホを取り出すと、川嶋さんが俺に聞いてきた。
「響さん、お一人でお食事されるんですか?」
「いや、相手の都合によるからまだ分からないけど」
「あの、私もご一緒してもいいですか?」
「はぁ?……あ、いや、どうしてです?」
思わず第一声に心の声が漏れてしまった。
「私、まだこの辺のお店とかよく知らなくて、できればご一緒させてもらえたらなぁ、って」
「あー…」
でも無理。って言いてぇけど、それはさすがに言えねぇよな。何つって断ろうか…と困っていると、川嶋さんが両手を合わせて申し訳なさそうに言った。
「そうですよね、お相手の方もいらっしゃるのに失礼ですよね、ごめんなさい、やっぱり今のはナシで。一人で大丈夫なので、すみません」
ん?…何だ、この嫌な感じ。何かモヤるな…
あぁ、あれかな、あざといってやつ。
罪悪感を持たせて『それなら一緒に行こう』と言わせる感じにモヤるんだな。
けど、俺はそこらの男とは違うから。
「それなら副社長が連れてってくれると思うから。…それじゃ母さん、俺もカミヅカさんとこに直行するからよろしく」
「わかったわ。じゃ、1時半にカミヅカさんで」
そして俺は川嶋さんには目もくれず、会社を後にした。
午後は彼女も一緒なのか…
奈都子とのランチがダメでも、カミヅカで話せる!隙あらば一瞬でもいいからイチャつきたい!
…と、逢える時間をすっげぇ楽しみにしてたのに…
彼女がいたらイチャつくどころか普段の感じで話すことすらできねぇじゃねーか!
ハァ…マジ最悪。
表には出さないけど、心の中で不貞腐れていると、川嶋さんが俺達に話し掛けてきた。
「あの、すみません。今日のお昼なんですが、副社長と響さんはどうなさいますか?私、今日は富永さんに、外回りのついでに外食しようと言われていたのですが、その外回りを切り上げてきたので…」
「あら、そうだったの。それじゃあ…三人でどこか食べに行く?」
という母の誘いを、俺は当然断った。
「俺は別で食べるよ」
もしかしたら奈都子の用事が早く終わるかも知れないし。
というか、そもそも奈都子以外の女とメシに行くなんて御免だからな。
今は11時半過ぎか…
腕時計をチラ見して考える。
とりあえずこっちの都合を奈都子に連絡しておくか、とスマホを取り出すと、川嶋さんが俺に聞いてきた。
「響さん、お一人でお食事されるんですか?」
「いや、相手の都合によるからまだ分からないけど」
「あの、私もご一緒してもいいですか?」
「はぁ?……あ、いや、どうしてです?」
思わず第一声に心の声が漏れてしまった。
「私、まだこの辺のお店とかよく知らなくて、できればご一緒させてもらえたらなぁ、って」
「あー…」
でも無理。って言いてぇけど、それはさすがに言えねぇよな。何つって断ろうか…と困っていると、川嶋さんが両手を合わせて申し訳なさそうに言った。
「そうですよね、お相手の方もいらっしゃるのに失礼ですよね、ごめんなさい、やっぱり今のはナシで。一人で大丈夫なので、すみません」
ん?…何だ、この嫌な感じ。何かモヤるな…
あぁ、あれかな、あざといってやつ。
罪悪感を持たせて『それなら一緒に行こう』と言わせる感じにモヤるんだな。
けど、俺はそこらの男とは違うから。
「それなら副社長が連れてってくれると思うから。…それじゃ母さん、俺もカミヅカさんとこに直行するからよろしく」
「わかったわ。じゃ、1時半にカミヅカさんで」
そして俺は川嶋さんには目もくれず、会社を後にした。