お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
なんて気合いを入れたのに…

川嶋さん、めちゃくちゃ可愛いくない!?
思ってた以上に本当に可愛いらしい女性でびっくりなんだけど。

響はああ言ってたけど、この可愛さだよ?本当に何とも思わないの?

小柄で、細くて、髪も唇もツヤツヤだし、全ての可愛さもメイクや作られたものでなく、素の可愛さというか、きっと元から可愛いというか…

まさに〝可憐で儚げ〞という言葉は彼女のためにあるんだと思えてしまうほど。

響はこんなに素晴らしく可愛い人と同じお部屋で働いてるんだ…
しかも響は名前で呼ばれちゃってるし…

いやいや、それは、お母さんも富永さんも響を名前で呼んでいるから、自然とそうなっただけ。

…って想像はつくけど…

はぁ…

さっきまであった自信と余裕がみるみる減っていくのが分かる。


〝私は響に愛されている〞

…それは分かってる。
なのに、何でこんなに心がざわつくんだろう…

可愛いから?
名前で呼ばれてるから?
響が彼女に優しいから?

あぁ……こんな風に考えてしまう自分が嫌になる。

でも、これは仕事なんだから!頑張ろ!と、無理やり自分を奮い起たせた。

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