お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
カチャ
「ただいま」
「わっ!びっくりしたぁ…こんな時間にどうしたの?まだお仕事してたの?」
グラスをテーブルに置いてドアまで行き、スーツ姿の響を出迎えた。
「…来たらダメだった?」
「まさか!私達のおうちなんだもん、来てくれたらもちろん嬉しいよ。けど平日だし、連絡もなかったから急にどうしたのかな、って」
そう答えると、鞄を置いた響が無言でソファに座ったから、私も隣に浅く腰かけた。
「車だよね、じゃあコーヒーがいいかな。…ごめんね、一人でお酒飲んでて」
「いや…飲み物は大丈夫」
「そう…?でも急にどうしたの…?何かあった?それとも疲れてる?」
いつになく反応の暗い響が心配でそう問うと、私をじいっと見つめたかと思ったらいきなり肩を掴まれ、次の瞬間、私はソファに押し倒された。
「ひゃっ……響?ほんとにどうしたの…?」
「…わかんねぇ…」
「え?」
「わかんねぇ…けど…何かすげぇイライラする」
「イライラって何に?…私に…?」
私が気付かないところで響を怒らせてしまったのかと、身体が一瞬こわばった。
「…無性に奈都子を抱きたくて……めちゃくちゃに抱いて……奈都子を俺の中に閉じ込めて…俺だけのものにしてぇ…」
「響…」
暗く苦しそうな声で、しかもこんなにも強い気持ちをぶつけられたのも初めてで…
早く言葉をかけてあげたいのに、嬉しさと戸惑いがぐるぐる混ざるばかりで、何て言ったらいいのか言葉が見つからない。
「クソ……何だよ…すげぇ抱きてぇのに……こんな気持ちで抱きたくねぇとか…俺…自分が訳わかんねぇよ…」
「…響……」
声だけじゃなくて…心から苦しそうな言葉を吐く響の腕を、そっと優しく撫でる。
「響…いいよ。私を愛して求めてくれるのなら我慢なんてしなくていい。めちゃくちゃにでもいいから…響の好きに抱いてほしい」
私を見下ろす響の目を見つめ、思っている気持ちを素直に明かすと、横を向いた響が、ふー…と長めのため息を吐いた。
「奈都子……ごめん…俺、変だよな…どうかしてるな…」
さっきよりも落ち着いた声でそう言うと「ごめんな…」と私の上半身を起こしてくれた。
「ううん、謝ることじゃないから。でも…ほんとにどうしたの?何かあったの?」
そう問うと、響は少しの躊躇のあと、私をまっすぐに見て言った。
「……奈都子はあの間宮って奴と付き合ってたの?」
「ただいま」
「わっ!びっくりしたぁ…こんな時間にどうしたの?まだお仕事してたの?」
グラスをテーブルに置いてドアまで行き、スーツ姿の響を出迎えた。
「…来たらダメだった?」
「まさか!私達のおうちなんだもん、来てくれたらもちろん嬉しいよ。けど平日だし、連絡もなかったから急にどうしたのかな、って」
そう答えると、鞄を置いた響が無言でソファに座ったから、私も隣に浅く腰かけた。
「車だよね、じゃあコーヒーがいいかな。…ごめんね、一人でお酒飲んでて」
「いや…飲み物は大丈夫」
「そう…?でも急にどうしたの…?何かあった?それとも疲れてる?」
いつになく反応の暗い響が心配でそう問うと、私をじいっと見つめたかと思ったらいきなり肩を掴まれ、次の瞬間、私はソファに押し倒された。
「ひゃっ……響?ほんとにどうしたの…?」
「…わかんねぇ…」
「え?」
「わかんねぇ…けど…何かすげぇイライラする」
「イライラって何に?…私に…?」
私が気付かないところで響を怒らせてしまったのかと、身体が一瞬こわばった。
「…無性に奈都子を抱きたくて……めちゃくちゃに抱いて……奈都子を俺の中に閉じ込めて…俺だけのものにしてぇ…」
「響…」
暗く苦しそうな声で、しかもこんなにも強い気持ちをぶつけられたのも初めてで…
早く言葉をかけてあげたいのに、嬉しさと戸惑いがぐるぐる混ざるばかりで、何て言ったらいいのか言葉が見つからない。
「クソ……何だよ…すげぇ抱きてぇのに……こんな気持ちで抱きたくねぇとか…俺…自分が訳わかんねぇよ…」
「…響……」
声だけじゃなくて…心から苦しそうな言葉を吐く響の腕を、そっと優しく撫でる。
「響…いいよ。私を愛して求めてくれるのなら我慢なんてしなくていい。めちゃくちゃにでもいいから…響の好きに抱いてほしい」
私を見下ろす響の目を見つめ、思っている気持ちを素直に明かすと、横を向いた響が、ふー…と長めのため息を吐いた。
「奈都子……ごめん…俺、変だよな…どうかしてるな…」
さっきよりも落ち着いた声でそう言うと「ごめんな…」と私の上半身を起こしてくれた。
「ううん、謝ることじゃないから。でも…ほんとにどうしたの?何かあったの?」
そう問うと、響は少しの躊躇のあと、私をまっすぐに見て言った。
「……奈都子はあの間宮って奴と付き合ってたの?」