お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
あぁ、その事…


「うん…大学の時に」

「やっぱそうか…」

「でも期間は1年もなかったし、卒業してからも会ってないし、そもそも実家のある地方にUターン就職したって同級生の噂で聞いてたから、今日は本当にびっくりしたの。まさか東京で会うなんて、って」

「…なぁ、その…アイツとの話…詳しく聞いてもいいか?…別れた理由とかも…」

「うん、全部包み隠さず言えるよ」

「…じゃあさ…先にほんとのこと言ってほしいんだけど……奈都子は…その……アイツに未練とか…ない?」

「はい?」

「いや…アイツ、見た目はいい男だっただろ」

「…は?」

「アイツに比べたら俺なんか…って…」

「………」

間宮くんが響よりもいい男?

えーと…響は一体何を言っているのかしら…
と私は思ってしまうけど、きっと響には大問題なんだろうな…
ん、これはちゃんと言わないと。

大事なことだから、私は響の両手をギュッと握って力説した。

「あのね、ハッキリ言っとくけど、間宮くんに未練なんて、まっったく、これっっぽっっちもないから!それに!響の方が断ッ然カッコいいからね!そもそも間宮くんは私の好みではないっていうか、響が私の理想なの!性格も、考え方も、声も、姿形(すがたかたち)も、全部ぜーんぶ好きなの!私を大事にしてくれて、私を愛してくれる響が大好きなの!愛してるの!こんなに大好きになった人は、響が初めてなの!ていうか、これからだって響以上の人なんて絶対出てこないから!」

そう一気に強く言うと、響の表情に少し安堵の色が見えた。

「奈都子…ありがとう」

「…じゃあ間宮くんとの事を話すけど、聞きたい事があったら遠慮はいらないから何でも言ってね」

「ん…」

それでもまだどこか不安げな響に、間宮くんと私との馴れ初めから別れまでをしっかりと説明した。
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