お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
……一緒に泊まった?
ていうか、川嶋さんは行かないんじゃなかったの…?
ううん、これはきっと彼女の嘘。
確かに出張先は大阪だったけど、それは一緒に仕事をしていれば知り得ることだし。
後で響に聞けば大丈夫。うん。
「…一体何なの、あの女。…確か出張には行ったよね、桜賀。何か聞いてる?」
「大阪出張は副社長と行ってきたそうだけど、それ以外は何も。…先週から自分の仕事の他に富永さんのお仕事もしてて忙しいみたいで、あまり話す時間もなくて…」
私の不安が表に出てしまったのか、相田さんと今岡さんが明るく声をかけてくれた。
「大丈夫ですって!あんなの全部嘘ですよ。さっきの食事の時も、桜賀さんの〝奈都子さんLOVE〞っぷりがすごかったですもん!」
「そうですよ!あの人が入る余地なんて1ミクロンもなかったし!」
すると、ずっと能面の様な表情で黙っていた上野さんが口を開いた。
「…大丈夫です、奈都子さん。あの女…川嶋の言ったことは、全部嘘です。だから奈都子さん、絶対にアイツの話は信じないで下さい」
「アイツって…上野さん、あの女のこと知ってたの!?」
「はい。今は時間がないので、今度お話しますね」
葵の問いに、上野さんはいつもの優しい表情で答えた。