お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
楽しい時間は過ぎるのが早いもの。
幸せな披露宴の時間も、残すは挨拶のみとなった。
まず爽維くんが参列者に向けて感謝の意を述べると、次に響が皆さんへご挨拶を始めた。
響の副社長補佐就任挨拶の時も思ったけど、こういう挨拶がスマートにできるって、本当に尊敬するんだ。
私はきちんとしたご挨拶は緊張しちゃうからな…
でもこれからは苦手意識を克服できるように頑張ってみよう。
なんて考えながら隣で聞いていたら、響が一呼吸、間を置いてから謝罪の言葉を口にした。
「…また披露宴の途中で、私の個人的なトラブルに皆様を巻き込んでしまい、大変申し訳ございませんでした」
そして深く頭を下げたのを見て、私もそれに倣った。
そうだよね、結婚式なのにドタバタしちゃって、私も声を荒げてしまったし…
来て下さった皆さんに本当に申し訳なく思いながら頭を下げていると、私達の足の先に動くものが目に入った。
ん?車椅子…?てことは…
と気付くと同時に、男性の声が私達に向かって聞こえた。
「なーんも謝ることなんてないだろ?」
その声に私が頭を上げると同時に、響が「瀬尾…」と呟いた。
車椅子の彼は、響の大学からのご友人の瀬尾さんで、私は披露宴の歓談が始まって早々にご挨拶させてもらったの。響が早く私を紹介したいって言ってくれて。
車椅子に座ってはいるが、足が長くてスラリと背が高そうなのがわかる。
…ここだけの話、響から聞いていた話から、ゴツい体格のヤンチャなタイプだと勝手に想像していたんだけど、実際の瀬尾さんは細身のインテリ風イケメンだったからびっくりしちゃったんだ。
「何で謝る必要がある?」
もう一度瀬尾さんに問われたけど、たぶん響もこんな風に言われるとは思わなかったよね。
「いや……あんなとこ見せてしまったし…」
「あんなとこって、奈都子さんにベタ惚れのお前がずっとデレッデレして鼻の下のばしてたとこか?」
「…え?」
「それと、奈都子さんのお前に対する確固たる愛と信頼をしっかりと見させてもらったけど、それのどこに謝る要素があるんだ?ん?」
そう言って瀬尾さんが、ニッ、と口角を上げた笑みを浮かべると参列者の皆さん達からも「そうだよね」などの声が上がり始め、そこへ私達の同期の一人が「ハイッ!」と挙手をした。
「はい、クミコさん、どうぞ」
すかさず葵が指名すると、椅子から立ち上がったクミコちゃんが話し始めた。
「ハイ!桜賀くんは〝あんなとこ〞って気にしてるみたいですが、あたしにとっては、桜賀くんと奈都子ちゃんの、お互いを想い、愛し合う姿を余興仕立てで見たって感じでしかありません!スカッとしたし、おもしろかったし、こんなにハッピーで感動した結婚式は初めてです!今日は呼んでいただき、本当にありがとうございました!」
すると、他の同期の子たちも、わいわいと口々に言う。
「いやぁ、あれはハラハラドキドキもんの短編ラブストーリーのライブだったわー」
「羽衣子ちゃんもいい仕事してたよね!」
「あれ以上の余興とかなくね!?」
そういった声がどんどんホールに増えていくと、私の腰に回していた響の腕がギュッと私を抱き寄せた。
「幸せ者だな、俺達」
「うん…そうだね、こんなに素敵な仲間がいてくれて…本当に幸せ者だね、私達…」
じわりと涙が滲んだところで響が私の腰を抱いたままマイクを持ち直すと、最後にもう一度皆さんへ謝辞を述べて、私達四人の幸せな結婚披露パーティーは幕を閉じた。
幸せな披露宴の時間も、残すは挨拶のみとなった。
まず爽維くんが参列者に向けて感謝の意を述べると、次に響が皆さんへご挨拶を始めた。
響の副社長補佐就任挨拶の時も思ったけど、こういう挨拶がスマートにできるって、本当に尊敬するんだ。
私はきちんとしたご挨拶は緊張しちゃうからな…
でもこれからは苦手意識を克服できるように頑張ってみよう。
なんて考えながら隣で聞いていたら、響が一呼吸、間を置いてから謝罪の言葉を口にした。
「…また披露宴の途中で、私の個人的なトラブルに皆様を巻き込んでしまい、大変申し訳ございませんでした」
そして深く頭を下げたのを見て、私もそれに倣った。
そうだよね、結婚式なのにドタバタしちゃって、私も声を荒げてしまったし…
来て下さった皆さんに本当に申し訳なく思いながら頭を下げていると、私達の足の先に動くものが目に入った。
ん?車椅子…?てことは…
と気付くと同時に、男性の声が私達に向かって聞こえた。
「なーんも謝ることなんてないだろ?」
その声に私が頭を上げると同時に、響が「瀬尾…」と呟いた。
車椅子の彼は、響の大学からのご友人の瀬尾さんで、私は披露宴の歓談が始まって早々にご挨拶させてもらったの。響が早く私を紹介したいって言ってくれて。
車椅子に座ってはいるが、足が長くてスラリと背が高そうなのがわかる。
…ここだけの話、響から聞いていた話から、ゴツい体格のヤンチャなタイプだと勝手に想像していたんだけど、実際の瀬尾さんは細身のインテリ風イケメンだったからびっくりしちゃったんだ。
「何で謝る必要がある?」
もう一度瀬尾さんに問われたけど、たぶん響もこんな風に言われるとは思わなかったよね。
「いや……あんなとこ見せてしまったし…」
「あんなとこって、奈都子さんにベタ惚れのお前がずっとデレッデレして鼻の下のばしてたとこか?」
「…え?」
「それと、奈都子さんのお前に対する確固たる愛と信頼をしっかりと見させてもらったけど、それのどこに謝る要素があるんだ?ん?」
そう言って瀬尾さんが、ニッ、と口角を上げた笑みを浮かべると参列者の皆さん達からも「そうだよね」などの声が上がり始め、そこへ私達の同期の一人が「ハイッ!」と挙手をした。
「はい、クミコさん、どうぞ」
すかさず葵が指名すると、椅子から立ち上がったクミコちゃんが話し始めた。
「ハイ!桜賀くんは〝あんなとこ〞って気にしてるみたいですが、あたしにとっては、桜賀くんと奈都子ちゃんの、お互いを想い、愛し合う姿を余興仕立てで見たって感じでしかありません!スカッとしたし、おもしろかったし、こんなにハッピーで感動した結婚式は初めてです!今日は呼んでいただき、本当にありがとうございました!」
すると、他の同期の子たちも、わいわいと口々に言う。
「いやぁ、あれはハラハラドキドキもんの短編ラブストーリーのライブだったわー」
「羽衣子ちゃんもいい仕事してたよね!」
「あれ以上の余興とかなくね!?」
そういった声がどんどんホールに増えていくと、私の腰に回していた響の腕がギュッと私を抱き寄せた。
「幸せ者だな、俺達」
「うん…そうだね、こんなに素敵な仲間がいてくれて…本当に幸せ者だね、私達…」
じわりと涙が滲んだところで響が私の腰を抱いたままマイクを持ち直すと、最後にもう一度皆さんへ謝辞を述べて、私達四人の幸せな結婚披露パーティーは幕を閉じた。