お守りに溺愛を込めて~初恋は可愛い命の恩人~
ようやく新宿駅構内に入ると、やはり人でごった返している。
「今日はやけに混んでるな。…俺から離れるなよ」
「うん」
その言い方は本当に恋人同士の様で、手を繋いでいるのもあって、つい勘違いしてしまいそうになる。
…そう。ソフトクリームを食べ終わった桜賀は、また私の手を取って歩きだしたの。
ほんと、優しいのか冷たいのか…何を考えているのかわかんない。
ホームへ移動し、程なくして来た電車に乗り込むと、車内は少し窮屈に感じた。
「大丈夫か?」
「うん」
そう言ったのに、桜賀は繋いでいた手を離し、私の手を自分の腕に掴まらせた。
そういうの、ほんと慣れてるよね。
私にですら平気でこれくらいするのだから、彼女にはもっと優しく、しっかりと守ってあげるんだろうな。
うん…きっと彼女なら……肩や腰を抱いたりするんだろうな……そして彼女も…桜賀に寄り添ってさ…
そんな彼女なら可愛くて堪らないだろうな…
私とは大違い…
なんて、しなくていい想像までしてしまい、心にチクンと痛みが走った。